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横収差図の読み方 -- レンズ設計を始める前に

10.軸外光束の横収差図と縦軸との交点が波長により異なる場合
  (倍率色収差)

図38のうち画角78°(軸上光束)の横収差図を抜き出して図39に示します。この図では、横収差量を表す縦軸と、 収差図との交点座標が波長により異なっています。これは図40のように、波長の異なる主光線が同じ画角で 入射しているのにもかかわらず、像面上で光軸から異なる高さで結像している事を示しています。 この現象を 『横の色収差』と呼びます。
横の色収差は、波長の異なる光線がそれぞれ異なる倍率で結像している事を意味していることから、 『倍率の色収差』とも呼びます。

入射瞳座標の原点すなわち主光線位置付近の傾きに注目するのは、この付近では球面収差(入射瞳座標の3乗に比例)とコマ収差(入射瞳座標の2乗に比例)の割合が小さく、軸上色収差(入射瞳座標の1乗に比例)による横収差量の変化が 支配的だからです。 逆に、マージナル光線近傍では球面収差とコマ収差が顕著に現れ、軸上色収差による横収差量の変化は 目立たなくなります。

光路図

図38:倍率色収差が生じている場合の横収差図

光路図

図39:倍率色収差により光軸からの異なる高さで結像する様子

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